『1408号室』

1408号室 [DVD]
「幽霊ホテル10」の著者であるマイク・エンズリンは怪奇心霊現象が起こると噂されるホテルを巡って宿泊し、調査を行なって批評する。しかし今まで、向かった先でマイクが震え上がるほどの事態に遭遇することはなかった。ある日マイク宛ての手紙の中に、ニューヨークにあるドルフィンホテルの1408号室には入るな、と書かれたものがあった。ニューヨークは“娘が死んだ場所”という、マイクにとって因縁のある街だった。それでもマイクは早速ドルフィンホテルに電話をするが、1408号室には泊まれないと返されるばかり。法律的に泊まれる権利があると弁護士から助言をもらい直接現地に赴くが、そこでも支配人から激しく拒否された。マイクは幽霊の類いを信じていない。支配人の言葉も、恐怖心を煽るための演出だとばかり思い込んでいた。「頼むから、泊まらないでくれ」最終的には支配人からそう懇願されるが、マイクは聞き入れずに猟奇・怪奇事件の数多く起こった1408号室への宿泊を押し通した。
綺麗な部屋だ。不気味な雰囲気はなくマイクは肩透かしをくった気分だったが、勝手にラジオが鳴りだしチョコが置かれ、トイレットペーパーが整えられる。ホテル従業員の誰かがマイクを脅かすために隠れ仕組んでいるのだと思っていたマイクだが、部屋中探してもその姿を見つけ出すことはできなかった。やがてそれらの現象はマイクに危害を加え、肉体的にも精神的にもジリジリと追い詰めていく。しかし、1408号室からの脱出を図ろうとするマイクの策は、ことごとく無意味なものとなってしまう。
恐怖の空間に閉じ込められ、極限に追い込まれたマイクは、己の命を捨てる覚悟で部屋に火をつけた。ホテルの一室から爆発がおこる。救助され一命を取りとめたマイクは病院で目を覚まし、看護してくれていた妻に気付く。娘を失って以降、「妻の顔を見ると娘を思い出してしまう」と家を飛び出し音信を絶っていた妻と元通り一緒に暮らすことに。マイクの所持品であるダンボールからホテルで使用していたボイスレコーダーが出てきた。半分熔けてしまったソレの中身を確認するように再生すると、1408号室で再会した娘との会話がしっかり収められていた。


1・4・0・8全ての数字を合わせると“13”になる……というが、日本人の大半はその数に不吉感を持たないと思う。キリスト教ではないので。
ストーリー展開に関しては納得いかないところもあるが、映画として観ている分には面白い。


評価 ★★★★☆4/5
吹き替えのマイクは、なんか変……。