『WALL・E(ウォーリー)』

ウォーリー [DVD]
緑は無くゴミに溢れかえり粉塵の津波が時折襲ってくる地球でたった1機(あとゴキブリ1匹)たくましく暮らす人間らしい心を持ったゴミ処理ロボット“ウォーリー”。人間達は700年前に地球を捨て、今は宇宙巡遊船AXIOM(アクシオム)で生活を送っている。それでもウォーリーは、たまに見つける面白そうなモノを楽しみに毎日ゴミの片づけを続けていた。ウォーリーの夢は誰かと手を繋ぐ事。所持しているお気に入りのビデオを初めて観た時から、ウォーリーはその行為にずっと憧れを抱いていた。そんな地球へやって来た探査ロボットの“イヴ”。使命は極秘と教えてくれない、脅威的な破壊力を備えているイヴにウォーリーは恋に落ちた。ウォーリーが見つけたばかりの草の芽をイヴに差し出すと、植物入手の目的を遂げたイヴは迎えの宇宙船がやってくるまでの間スリープ状態に入った。起動していないイヴを甲斐甲斐しく世話していたウォーリー。その後来た、イヴを収容しアクシオムに向かう宇宙船にしがみつき、ウォーリーは初めて大宇宙へと出たのだ。

アクシオムでは人は自力で動くこともせず皆一様に巨漢姿。目の前の画面にしか注意をおかず、他人にも外の風景にも全く関心を持たず。機械だけが動き回っている。初めて訪れたウォーリーは少しばかり騒動を起こしながらもイヴを追って艦長室まで行き着いた。起動を始めるイヴだが、艦長に植物を届ける名目のイヴが保管していた植物はなぜか失くなっていた。故障だと修復室へ連れて行かれるイヴ……と見つかってしまったウォーリー。そこでどこも悪くないのに診断を受けるイヴを見たウォーリーは心配の果てに暴走し、問題のあるロボット達を解き放ってしまう。そして、手違いでイヴが危険ロボットとして捜索されるはめに。イヴはそれでもウォーリーを逃がす為に地球行きのポッドへ乗り込ませようとする。しかし、ウォーリーはイヴと離れる事を拒んでいた。そこへイヴから密かに植物を盗んだロボットがやって来て、隠れて見ている2機の前で植物を自爆設定したポッドに積めた。イヴが植物を欲しているのを知ったウォーリーもそれに乗り込んでしまい、慌てて追いかけるイヴの目の前で爆破が起こる。……が、ウォーリーと植物は無事に爆破から逃れていた。
再度艦長のもとへ行き植物を届ける事に成功する。イヴの映像で荒れた地球を見てショックを覚える艦長。イヴも自身の映像で、活動停止時に世話してくれたウォーリーの健気さと手を繋ぎたいという想いを知った。その横で、地球を救うべく帰ろうと心に決めた艦長だが、自動操縦装置オートによって拒否される。地球に植物が見られるようになった時、採取した物質の原産地へ帰還するシステムをこのアクシオムは備えていたのだが、『地球は有害物質に汚染され、人は住めない状態にある。再植民地化計画は無効』との極秘命令がオートパイロット達には上書きされていたのだ。艦長は監禁され、イヴとウォーリーは廃棄された。他の鉄くずと一緒にプレスされ宇宙へ捨てられそうになるがウォーリーを追ってきた掃除ロボットM・O(モ)のお陰で助かる。植物は無事手元にあったが傷ついたウォーリーの為にイブは命令を蹴ろうとした。しかし、ウォーリーの説得で成し遂げる事にする。居住者達を巻込んで阻止しようとするオートは自力で立ち上がった艦長に倒され(手動に切り替えられ)、アクシオムの者達は地球に向かう。
地球で息絶え絶えなウォーリーをウォーリーの住居へと連れて行き、ボロボロの身体を急いで修繕するイヴ。ソーラーパワーも補充し再び動き出したウォーリーだが、ウォーリーはイヴの事を覚えていなかった。悲しむイヴ。手を絡め額をつき合わせ、それでも反応しなかったウォーリーに落胆し、去ろうとするイヴだが、ウォーリーは手を離してくれなかった。記憶を戻すウォーリー。そしてイヴの手を握り返した。
エンディングでは農耕・建築などを行い、緑溢れる地球に再生されていく。


評価 ★★★★☆4/5