『トム・ソーヤの大冒険』

インジャン・ジョーに墓の掘り返しの依頼をする医師。数日後、町の酔っ払いマフと共に3人で墓を掘り返すと、棺に隠された宝の地図を発見した。ジョーが横取りしようとするのを止めるため、医師は殴りかかるが誤ってマフを殴り気絶させてしまう。怒ったジョーは、マフのナイフを使って医師を滅多刺しにした。ハック・フィンのエセ呪術の為に夜中の墓場に来ていたトムとハックはその現場を目撃し、逃げる所をインジャン・ジョーに見つかった。翌朝、マフが医師殺しの罪に問われていた。「宝の地図を――」とマフが話すものは酔っているからと信じてもらえず、そこへジョーが姿を現し「俺はマフがドクを殺すのを見た」と証言した。早速裁かれそうになるマフを救ったのは、町に来たばかりの判事。トムはマフの言っている事が事実であると証明し救う為に、ジョーから地図を盗もうと決める。しかし、ジョーは宝を手に入れると地図を燃やし、“2番十字架の下”に隠した。
ジョーの所から戻ると、教会ではトムの葬儀が行なわれていた。ジョーを追ったボートが沈み、トムの帽子が発見されたためだ。様子を覗いていた天井から転落し、皆の前に姿を現すトム。帰るとポリー叔母さんからお説教され、ハックと誰にも言わないと約束した事でもマフの命を救う為に「正しいと思う事をしなさい」という助言を受けて翌日のマフの裁判に出廷する。ジョーが目を光らせている前で、トムは真実を告白した。途端、飛んでくるナイフ。参列者がもたついている隙にジョーは窓を破って逃げ出した。
いつジョーが襲ってくるのかという恐怖を抱えたまま暮らすトム。町人達とピクニックに出かけ、ベッキーと洞窟を探検している内に崩落して閉じ込められる。そこへジョーが町に来ているというニュースも飛び込んだ。洞窟内で“2番十字架”と出口を探し出しベッキーを外に逃がすが、トムはその場に残って宝を掘り出す。宝箱の中には沢山の金貨が入っていた。が、振り返るとインジャン・ジョーが。襲われるトムを駆けつけたハックが助け、トムの機転でジョーは洞窟内の深い穴に落ちてしまった。洞窟から金貨を持って抜け出し、町一番の金持ちになったトムとハック。トムは新聞に載り、ハックも町の淑女ダグラスの養子となって町に住む事になる。

評価　★★★☆☆３／５
原題が「トムとハック」でハックの抱いているトム（家があり友人も多くいて、教養も身につけさせて貰える境遇）への憧れもよく描写されている。ただ、トム・ソーヤは赤い巻き毛であるべき。