『パフューム ある人殺しの物語』

パフューム スタンダード・エディション [DVD]
18世紀フランス。悪臭漂うパリの魚市場で育てられる意思も無く産み落とされたジャン=バティスト・グルヌイユ。類いまれなる嗅覚を持つ彼は、ある時、果実売りの少女の香りに惹かれ、その匂いを突き止めたい一心で付け追い、思わず殺してしまう。しかし、ジャン=バティストは死によって匂いが消えてしまうと知り、嘆き、以前から“この世の全ての匂いを自分のものにしたい”という思いがあったが、それには匂いを保存する方法を知る必要があると悟った。
革なめし場に買われたジャン=バティストは配達で香水調合師バルディーニのもとへ訪れた際、自身の才能を買ってもらおうとその場で見事今流行の香水を完全に再現してみせる。翌日からバルディーニの所で働かせてもらえるようになったのだが……結局、バルディーニからは完璧に匂いを保存する方法を学べず、『冷浸法』を学ぶためにグラースへ向かうことを決心する。今までジャン=バティストを手放した者にはナゼか不幸なことに死が訪れたように、ジャン=バティストの去ったバルディーニの住居もやはり壊滅してしまう。
グラースへ向かう途中、ジャン=バティストは自分に体臭が無いことに気付き、これでは誰にとっても無価値の人間でしかないではないか、と、誰の記憶にも残る香水を作ってやろうと決心するが、その想いはよからぬ方面のもので……。最高の香水を作るべく、ジャン=バティストは花摘みの娘から冷浸法で香りを抽出しようと試みるも、冷浸法でも人間から香りを抽出する事は不可能であった。そして独自にあみ出した方法も素直に試させてくれる女はおらず。おとなしく自分の願望だけを執り行うために次々と殺人を繰り返すようになる。そして、香り収集の最後の標的ローラをも殺し、香水が完成を迎えた時、ジャン=バティストは捕まった。
処刑を迎えたジャン=バティストは香水を用いて人々の心を魅了する。香りに酔いしれ愛し合う行為を始める群衆に、最初に殺してしまった少女への自分の中にあった願望の実体を見せ付けられ、しかし、叶わない望みに涙を流すジャン=バティスト。処刑を免れパリに戻り、そしてこの世から、人々の記憶から、静かに消えた。


ヌードの多い作品。最初に殺される女の、死んだ演技が凄い。最後の処刑に集まった群衆たちの香りに酔いしれる演技はクサい。


評価 ★★★★☆4/5
展開も面白かったし、見やすい流れだった。でも、オチがいまいち。