『チャーリーとチョコレート工場』

チャーリーとチョコレート工場 [DVD]
世界でも有名なお菓子工場。そこの主であるウィリー・ウォンカは、包装前のチョコレートに子供達を工場へ招待する金のチケットを5枚忍ばせた。それが発表されるや否や、人々は是が非でも!とウォンカのチョコを買いあさる。しかし、誰よりもウォンカ・バーが大好きなチャーリーの家は貧しく、チョコレートは誕生日にしか与えてもらえない代物だった。チャーリーの小さく傾いた家は工場のある町にあり、チャーリーは両親と両祖父母の7人暮らしだった。母方の祖父は、20年前ウォンカの下で働いていた時の事をよく話していた。スパイによってウォンカのレシピは盗み出され、その商品があちこちで販売された事に腹を立てたウォンかは工場を閉鎖させたという事。そして、今は工場が再起動しているようだが出入りする人間はおらず、ただお菓子が運び出されていくだけだ、という事も……。そんな貧しい暮らしに耐えているチャーリーに更なる不幸が訪れる。ウォンカのチョコの売り上げと同時に父親が働く歯磨き粉工場の売り上げも上昇し、機械を導入する事になって父親の職は失われてしまった。
ニュースではウォンカの招待券を引き当てた子供達が大々的に報道されていく。ドイツのオーガスタス(食いしん坊)。イギリスのベルーカ(わがまま)。ジョージア州のバイオレット(自信家)。コロラド州のマイク(理論家)。残りのキップは一枚だけ。人々の気持ちが急いてくるのと同様、チャーリーも焦りを感じていた。そんなチャーリーに両親は一週間早く誕生日プレゼントとしてウォンカ・バーを贈るが、金のチケットは入っていなかった。祖父のなけなしのヘソクリを貰って買って来たチョコにも、ソレは入ってはおらず……。ある日、最後のチケットがロシアで出たと噂を聞き諦めながらも、道端で偶然拾ったお金をチャーリーは“好き”のみを理由にウォンカのチョコを買い求めた。そして「ロシアのは偽物だった」と新聞を読む女性の前で、チャーリーは金のチケットを引き当てたのだ。
2月1日、工場に招待された5人の子供と、保護者各1名たち。10人を引き連れたウォンカに案内されるチョコレート工場の中は、ディズニーランドのアトラクション内のような光景が広がっていて、夢に満ち溢れた生産風景だった。しかし、人の話を聞かずに自分勝手に行動する子供達に次々悲劇が……。チョコに目がくらんだオーガスタスはチョコの川に落ちてチョコまみれに。吐き出せと言われたガムを噛み続けたバイオレットはブルーベリーのような紫色に。売り物ではないと言われたリスを自分のものにしようとしたベルーカは焼却前の生ゴミの中に放り込まれ。ウォンカの科学的発明に興奮したマイクは勝手に機械をいじり、小さくなってしまった。そして、ただ一人残ったチャーリー。ウォンカの“残った一人に工場を譲る”という賞品を勝ち取った結果になる。が、家族を捨てて工場へ来いというウォンカに、チャーリーは首を横に振った。
しばらくして、貧しい暮らしを続けているチャーリーのもとにウォンカが再び現れる。家族によい記憶をもっていないウォンかは「家族ってそんなに良い?」と聞き、チャーリーに勧められて父親のもとを訪れた。そこで、厳しくお菓子に全否定だった父が陰ながらウォンカの成功を見守っていた事を知ったウィリーは家族の素晴らしさを感じた。のち、チャーリーの父親は歯磨き粉工場の機械の修理工となり、より高い給料が貰えるようになり、チャーリーのその家族とウォンカは、工場の中へ移動させた小さい家で一緒に暮らしている。


評価 ★★★★★5/5
結末がわかっているのに面白く展開するし、教訓もあって良い。