『アタック・ナンバーハーフ２ 全員集合！』

メンバーがオカマばかりのバレーボールチーム『サトリーレック』の決裂からストーリーは始まる。サトリーレックからティップオーソットに、三つ子と共に移籍したノン。そこでのノンの活躍ぶりに、サトリーレックでかつての親友だったジュンは苛立っていた。ジュンはチームで唯一のノンケ男チャイと中国へピア姐さんを訪ねる旅に出て、チャイに語るようにジュンと仲間達の出会いが回顧されていく。――大学に入学したての頃ジュンは性同一性障害のアンという女子にぶつかり、それを目撃したバレー部の主将であるウィットが部室の方で休憩したらいいと誘った。それを機にジュンはウィット目当てでバレーボール部に入部。アンもマネージャーとして参加していた。バレー部にはジュンと同じオカマのモンもいて、やがて二人は親友になる。その頃ノンはノンケでジュン達に忌み嫌う目を向けていたのだが、実は友達のカンチットに友情以上のものを抱いていた。次第にソレは明らかとなり、ノンはジュン達のおかげでカミングアウトを果たす事となる。寮のジュンの向かいの部屋からは絶えず喧嘩声が放たれていた。そしてとうとうジュン達が首をつっこんでみると、そこは、皆と同じようにオカマであるピアが住んでいた。ノンとピアもバレー部に加わり、やがてこの4人のオカマとウィットはチームの主要メンバーに。その後、寮の火災の際エレベーター内に閉じ込められたこの6人。その窮地の場でアンがウィットに好きだと告白しバイセクシャルであった事が皆の驚きを誘ったが、ウィットが実はゲイだと告白し更に驚いた（ジュンはその事実に喜んでいたが……）。
そんな中、サトリーレックのようにオカマの選手達が所属するティップオーソットではサトリーレックに対抗するための手段としてメンバーがオカマのふりをしている事を知り、ノンと三つ子達は幻滅し、サトリーレックに泣いて戻ってきた。ノンと三つ子達が戻ったサトリーレックメンバーは先に出発したジュンとチャイを追って中国へ向かう。そこでピアに好意を持っているスポーツクラブの会長の依頼で親善試合が行われた。試合後、ノンは心情を打ち明ける。ジュンに嫉妬していた、と。ジュンのように堂々と生きたかった、と。移籍して活躍する自分を見て、ノンはジュンが嫉妬してくれていると思っていた。だが、違う。「ジュンはノンを心配していた」と監督から聞かされノンは深く反省した事を包み隠さず告げた。
一致団結し再び固い絆で結ばれたサトリーレックは、地区大会で天敵ティップオーソットと対戦する。金にものを言わせて強靭なメンバーで固めているティップオーソットに、ノンの足の怪我などもあり不利ななか挑むサトリーレック。それでも試合は五分五分だった。ティップオーソットのマッチポイントでネット上空に浮いたボール。ノンは足の怪我を顧みずにティップオーソットのノーンとの一騎打ちにのり出した。ボールは両者のアタックに破裂するも、ティップオーソット側のコートへと落下する。しかし、ボールが床につく前に着地時にふらついたノンはネットに触れてしまった。タッチネットでティップオーソットにポイントが入り、サトリーレックは負けとなる。しかし、友情を取り戻しているサトリーレックの選手達に落ち込む様子はなかった。

評価　★★★★☆４／５
タイの映画だと侮っていたが、面白かった。
チャイの夢のシーンで、ジュンがボールに弾かれ後方へスライドしていくシーンは綺麗。